京都府にある曹洞宗興聖寺をご紹介
鎌倉時代に、近江の守護佐々木信綱が、承久の乱で戦死した一族の供養のために道元禅師を招いたのが始まりで、永平寺の直末として発展しました。
現在のお寺は、鳥のさえずりが聞こえる静寂な空間で背後には山がそびえています。
本堂と庫裡、鐘楼があり手前には石組みと曲水、風の流れが清々しい庭があります。
この庭は、旧秀隣寺庭園という名で通称足利庭園と呼ばれています。
国から名勝指定を受けているほどの美しいお庭です。
一番の特徴は、樹齢480年を超す8本のヤブ椿が咲いている事です。
老椿と若い椿が緑の庭に咲いている椿は見る者の心を癒してくれます。
かつてこの庭を訪れた茶の大家である千利休は、ヤブ椿は一期一会の花と言いました。
椿が散るとその後はアジサイが咲き始めます。
晩秋になると紅葉が庭園を覆い尽くし真っ赤な絨毯の様な雰囲気が味わえます。
どの季節に行っても四季折々の景色が楽しめるのがとてもうれしいお寺で、冬の雪がお寺にかぶさった様もとても趣があります。
境内に行くには、琴坂と言われる参道を通っていきます。
参道の傍らに流れている小川のせせらぎが琴の様に響く様からそう呼ばれているそうです。
珍しい形の山門は唐風龍宮造で1844年に改築されたものです。
楼上には、釈迦三尊や十六羅漢が安置されているそうです。
楼門をくぐると、庭園がメインになった様な境内があらわれます。
本堂には、色々なお顔の鬼瓦がありますよ。
表情が豊かでちょっと可愛らしいので色々探すのも楽しいです。
興聖の晩鐘と呼ばれる梵鐘は、宇治十二景の一つに数えられています。
本堂には、御本尊である釈迦如来が安置されています。
この山門、法堂が一直線上にあるのは、禅宗様伽藍配置と呼ばれていて京都府の文化財環境保全地区に指定されています。
そして、法堂には有名な血天井があります。
伏見城の戦いで敗れた鳥居元忠が伏見城落城の際に1200人もの人が自害したそうです。
その時の廊下の板を天井の板にして供養しているそうですが、実に生々しい手や足の後が残っています。
見落としがちなのが、三面大黒尊天です。
大黒天、毘沙門天、弁財天の3つの顔を持つ仏さまで座禅道場である僧堂に繋がっている回廊の壁にいらっしゃいます。
興聖寺周辺のおススメのグルメ
中村藤吉本店
安政6年から140年も創業されている老舗です。
中庭には、宇治市の名木百選にも選ばれている樹齢200年の宝来舟松があり素晴らしい景色が楽しめます。
甘味やご飯が食べられて、これまた京都らしい茶そば、さっぱりした口当たりが大人気の生茶ゼリーが楽しめます。
とにかく種類が豊富で、お茶も本格的なものが頂けます。
玉露などは、とびぬけた甘みが本当に美味しい逸品です。
モグモグベーカリー
宇治抹茶を使用したパンが多数あり抹茶メロンパン、抹茶のカンパーニュなど普段なかなかお目に掛かれない味わいに出あえます。
昔ながらの卵やハムがが乗っているパンもあり懐かしい味も楽しめます。
お値段もお手頃なので京都の町を歩きながら頂くのもいいかもしれませんね。
興聖寺周辺のおススメのお宿・ホテル
花やしき浮舟園
宇治川を眺めながらのゆっくりとしたひと時を過ごせるお宿です。
お風呂は、展望風呂、大浴場があり展望風呂からは、京都の風と季節の移ろいを感じながらブラックシリカを使用したお湯で旅の疲れを癒せます。
ブラックシリカとは、世界でも希少な常温で93%以上の遠赤外線を半永久的に放出する貴重な石で、数億年前に堆積した珪藻類が地殻変動により隆起したもので身体にとてもいい影響を与えるという事です。
疲れやすかったり、ストレスを感じている方にも効果が高いそうなので是非ゆっくりと浸かってみたいものです。
お部屋全室から宇治川を見渡して美しい宇治川中州の塔の島を見ることが出来ます。
半露天ぶろ付きの客室もあり宇治川を見渡せる展望テラスが付いています。
世界遺産である平等院鳳凰堂を見ることも出来るんです。かなりの贅沢ですよね。
夏には、宇治川の鵜飼い観覧乗車券付きプランなどもあり色々楽しみがあります。
館内には、3つのレストランがあり、炭焼き、ステーキ、和食どれもとても美味しさが評判ですのでどちらにしようか迷う所ですが、迷ったらステーキ会席はいかがですか。
特選和牛が口の中でとろける美味しさと評判です。
朝食も優しいお味が嬉しいご飯が頂けます。
興聖寺まとめ
曹洞宗興聖寺は、古い歴史があるお庭が特徴のお寺です。
曹洞宗と言えば、座禅が有名なのですが普段暮らしていると、縁が無い方が多いと思います。
興聖寺には、立派な坐禅道場があり空気はとても張りつめています。
初めて座禅をする人にも分かり易く教えてくれるそうなので一度は、曹洞禅と呼ばれる禅を体験するのもいいかもしれません。
色々な歴史と向き合える興聖寺ぜひ訪れてゆっくりとした時を過ごしてみてください。