京都の東福寺には19年費やされた日本最大級の伽藍

京都東福寺

京都の東福寺といえば、JRや京阪電車の駅の名前にもなっているとても大きなお寺です。

それもそのはず、東福寺の名前は奈良の「東大寺」と「興福寺」という大きなお寺から取ったもの。完成当時は京都最大のお寺でありました。

 

それから数回の火災などで境内の様子は変わっていきますが、今でも京都市内で回れるお寺の中では最大級の規模を誇っています。

 

そして東福寺と言えば紅葉が有名です。

中でもポスターになったりテレビでも取り上げられるのが「通天橋」という、まるで紅葉の海の上にかかった橋のような長い廊下。

 

ここは紅葉のシーズンには多くの観光客であふれ、長い行列ができています。

拝観時間の終了までに入ることができず引き返す人が多いことでも、いかに人気なのかが分かります。

 

しかし通天橋は、並んででも入ってほしいポイントです。

ここから見下ろす紅葉の海は、まさに天下一の絶景なのです。

土日はやはり混み合いますので、可能なら平日の午前中に行ってみてください。

 

境内には2000本ものカエデが植えられています。

その昔、住職が境内のすべての桜の木を切らせ、カエデだけ残したという話が伝わっています。

 

なんとも、禅の心意気を象徴するようなお話ですね。

そのおかげで東福寺では桜は見ることができませんが、秋には世界一と言われるほどの素晴らしい風景が出来上がりました。

 

また、通天橋から出て境内を散策する時間もたっぷり取りましょう。

背の高いカエデの木のアーチを歩くと、空が見えないほどの赤に全身が囲まれますよ!

どちらを向いても絶景なので、カメラを持ってぐるぐる回ってしまいそうになります。

 

11月には賑わう東福寺ですが、紅葉の時期以外は静かな禅寺です。

しかし実は他の季節にも見どころがいっぱい。

 

中でもおすすめは「塔頭巡り」です。

塔頭とは、お寺に付随した小さな脇寺のことです。

東福寺にはなんと25もの塔頭があり、一般公開されている場所も多いため拝観料を払って入ることができるのです。

 

その中でも「天得院」の桔梗のお庭は、まるで箱庭の小宇宙のような美しさです。

毎年6月末、梅雨の終わりかけから始まる桔梗の時期から特別拝観が始まります。

 

紫色の桔梗の花が風にそっと揺れているお庭を眺めながら、お抹茶をいただいてみてください。

日常の嫌なことなんて、全部吹っ飛んでしまいますよ!

 

梅雨時期の京都観光は敬遠されがちですが、このようにその時期にしか見ることのできない素晴らしい光景に出会うこともできます。

 

東福寺は広いため、じっくり参拝しようと思ったら半日は覚悟が必要です。

しかし京都駅からも近いため、行きやすいのもポイント。

 

もし京都駅近辺で行き先を探しているのなら、東福寺に行ってみてはいかがでしょうか。

紅葉以外でも感動を味わえるお寺ですよ。

 

東福寺周辺のおすすめグルメ

いづ松

東福寺は、駅から歩いて10分程度です。

その間は昔ながらの商店街になっており、カフェや定食屋さん、うどん屋さんなどがポチポチとあります。

お昼時には観光客で賑わっているので、そのようなお店でランチを食べるのも良いでしょう。

 

その中でも、せっかく京都に来たなら京都らしいものを・・・と思うなら「いづ松」さんがおすすめ。

ここはとても落ち着いた雰囲気の京寿司の老舗です。

 

京寿司とは、サバの押し寿司や箱寿司、巻き寿司のこと。

海が遠い京都で発展した、素材を長持ちさせて美しく見せる技術がこらされたお寿司です。

 

東福寺の駅から徒歩1分とアクセスも良いので、すいているならサッと店内へ。

歴史ある京寿司を味わいましょう。

もし混雑していたら、長居はせずにいただいて次の人に席を譲りましょうね。

 

東福寺周辺のおすすめ宿・ホテル

ハイアットリージェンシー京都

東福寺の近くには古くからの小さなお宿もありますが、京都駅が近いため観光客はそちらに泊まることが多いでしょう。

 

しかしせっかくなら、京都らしい地区に泊まってみてください。

東福寺からほどない距離には三十三間堂があり、その近くにあるハイアットリージェンシーは京都での素晴らしい夜を演出してくれますよ。

 

何より素敵なのが和のしつらえを十分に意識した内装です。

洋風ホテルの中に、現代的でありながら日本古来の美がぎゅっと詰まったような安心できる雰囲気。

外国人観光客に人気なのもうなずけます。

 

東福寺から三十三間堂までは歩いても行けます。

このエリアに行く人は、両方のお寺に行くことが多いでしょう。

どちらも京都に来たなら必ず見ておきたいお寺なので、このエリアに泊まることはとてもおすすめですよ。

 

東福寺まとめ

東福寺は紅葉で取り上げられることが多いのですが、それ以外もたくさんの見どころがあります。

もし、紅葉にこだわらず、また混雑が嫌いという人がいたらぜひシーズンオフの東福寺に参拝してみてください。

 

まるでダンジョンのように点在する塔頭には、以前「そうだ、京都いこう」のポスターにもなった素晴らしい庭園があったりします。

そんな秘密の場所を探して歩いてみるのもいいですよね。

 

京都の中でも最大・最古と言われる東福寺。

時間を作ってゆっくり散策すると、いつもは見逃していた新しい発見があるかも知れませんよ!