吉備津彦神社
吉備津神社と2kmほど離れた場所に鎮座しています。
645年の大化の改新で広大だった吉備国は備前、備中、備後に分けられたため、吉備津彦神社は備前国一宮として定められ今に至ります。
大吉備津彦命を主祭神に祀り、創建は命の屋敷跡に社殿を建立したことに始まると伝えられています。
この地の歴代領主から崇敬を受けてきました。
子宝に恵まれなかった池田家藩主が祈願したところ、たちまち後継ぎが授かった伝承から、子授け、安産のご利益があるともされています。
別名「朝日の宮」とも呼ばれる本社は池田家によって再建されたもの。
その荘厳な造りは一見の価値があります。
吉備津神社
吉備国一宮であり、山陽道屈指の大社です。
主祭神である大吉備津彦命は崇神朝の四道将軍の一人として吉備を平定し、この地に秩序と平和を築き吉備文化の祖とされています。
鎮座している中山は古来より御神山として信仰されており、参道の松並木にも長い歴史を感じることができます。
室町時代に建造された国宝の拝殿、本殿は出雲大社本殿に匹敵する大きさで圧巻。
桃太郎伝説に縁ある大社としても有名で、かの政治家犬養毅は主祭神の随神の子孫であり、吉備津神社を厚く崇敬したと言われています。
吉備団子発祥の地でもあり、桃太郎気分に浸ってみるのもおすすめです。
穴門山神社
高梁市にある神社で、朝廷崇敬の異色の神社として知られています。
「名方浜宮」「赤浜宮」とも呼ばれています。
倭姫世記によると、天照大神の御神体である御鏡をお祀りする場所を探すよう勅命を受けた豊鋤入姫命がこの地に奉遷し、4年間奉斎したことに始まるとされています。
主祭神の天照大神をはじめ四柱を祀っています。
鍾乳洞の御神窟や、樹齢700年を超える御神木がカツラは戦勝祈願のご利益があると伝えられています。
道路のそばに残る朱色の鳥居がかつての境内の広さを物語っており、山の傾斜に建つ境内は神秘的な雰囲気をなっています。
石上布都魂神社
赤岩市に鎮座する備前国一宮神社です。
八岐大蛇(ヤマタノオロチ)退治に使った神剣「十握剣(とつかのつるぎ」を祀ったことに始まると伝えられています。
その後、神剣「十握剣(とつかのつるぎ」は奈良県の石上神宮へ移されたため、退治した素盞嗚尊(すさのおのみこと)を御祭神として祀っています。
剣に因んであらゆる悪い気を断ち切るといった「浄化」のご利益が高く、新しいご縁を呼び寄せる恋愛運アップのパワースポットとして人気を集めています。
鎮座している山自体がパワーを秘めた霊山とされているため、山頂の奥宮では底知れないパワーを感じることができるはずですよ。
安仁神社(あにじんじゃ)
古くは「兄神社」とも言われた岡山市に鎮座する神社です。
神武東征の際に五瀬命(いつせのみこと)がこの地に滞在したことに因み、神武天皇が即位後、皇兄の五瀬命をはじめ、 稲氷命(いなひのみこと)、御毛沼命(みけぬのみこと)をこの地に祀り「久方宮(ひさかたのみや)」と称したのが起源とされています。
そのため皇室もたびたび行啓された歴史を持ち、荘厳で隆盛な神域として崇敬を厚く受けてきました。
主祭神の功績に因み、厄除開運、学業成就など様々な御神徳があるとされています。
夏越し祭りの「茅(ち)の輪くぐり」は厄除けの御神徳が授かるとされています。
硯井天満宮(すずりいてんまんぐう)
菅原道真公にゆかりある神社として歴女達から注目されている神社の一つです。
大宰府へ左遷となり都を追われた菅原道真がこの地に降り立ち井戸の水を飲んだところ真水であったことから、「神の恵み」と手を打って拝んだところ、手を打つたびに水が湧き出たとの逸話が残っています。
また湧き出た水を硯にうつし、歌を詠んだとも伝えられ、後に地元の人々によって水の湧いた場所に井戸を掘り鳥居を建て天満宮を祀ったことが始まりと言われています。
学問の神様菅原道真公を御祭神とし、受験生だけでなく書道家など学問や書に関わる人が参拝に訪れる神社としても有名です。
牛窓神社
平安時代に創建され、全国の神社の中でも珍しく海を一望できる神社として知られています。
境内からの眺める景色は大変美しく、うっそうと茂る木立ちの間に刻まれた長い一団を上がった林の中に、牛窓神社は鎮座しています。
もとはこの地の霊神と代々世々の先祖の神霊を祀る「牛窓明神」とされていましたが、主祭神として神功皇后をはじめ八幡大神が勧請されたことにより、今の「牛窓神社」とされています。
東備の鎮守として崇敬され、家内安全や開運厄払い、交通安全などの御神徳があります。
荘厳な社殿が並び、竹下夢二が感銘を受けた拝殿の絵馬や画縁は一見の価値があると言えるでしょう。
貴布祢神社(きふねじんじゃ)
創建は4世紀頃とも伝えられ、国内有数の古社の一つとされています。
京都の貴船神社を観請したと伝えられる古社で、水や雨を司る竜神を主祭神といわれています。
他にも八柱の神々も祀っており、さまざまな御神徳があると言われています。
貴布祢神社を有名にしたのは、明治17年に列格された奥御前神社です。
境内神社の奥宮であり「狼様」として有名な神社です。
狼様はミサキ信仰とも言われ、神様の使者であり、悪霊を追い払いとり鎮め強い霊力を持つ、霊験あらたかな神様とされています。
小さな神社には厄払い、家内安全を願う人が途切れることなく参拝しています。
道通神社
猿田彦命を主祭神とする西日本随一の神社です。
猿田彦命は、天孫光臨の際に、道がいくつにも分岐した交差点に立って道を照らして道案内をした神といわれています。
商売繁盛、出世海運、交通安全の神として遠方から参拝する信者も多くいます。
また、中四国地方各所にある「道通様」という蛇神信仰の総本山的な位置づけでもあるため、年間を通して多くの参拝者が訪れる西日本一由緒ある神社です。
社の裏手にある瓦製の小さな家は漫画家の水木しげるによって「蛇の家」と紹介されたことにより、ファンの間では注目のスポットになっています。
参拝した際にはぜひ訪れてみましょう。
木山神社
真庭市木山に鎮座する、816年に京都祇園の八坂神社の御分霊を祀ったことに始まる神社です。
もともとは木山寺と一緒に「木山宮」と呼ばれていましたが、明治時代の神仏分離政策により「木山神社」となりました。
主祭神は須佐之男命(すさのおのみこと)で、荒々しい神様である反面、世に平和をもたらした情深い加護ある神様として、美作の国だけでなく備中・備後・伯耆・出雲から広く信仰されてきました。
家内安全、悪疫退散、開運招福の他に縁結びや勝負事にも御神徳があるとされています。
奥宮随身門に安置されている門客人神立像は参拝の時にはぜひ見ておきたい文化財と言えるでしょう。