滋賀の三井寺は古代からの国宝も多数ある近江随一の寺

滋賀三井寺

三井寺の紹介

滋賀県大津市の三井寺は、天台寺門宗の総本山であり、古い歴史と文化財を備えた観光スポットです。

三井寺の魅力に迫りましょう。

 

三井寺は、正式名の長等山・園城寺の名でも知られています。

どちらも同じ寺院を示しますが、資料などによっては三井寺の名前がないことがあるので気をつけたいところです。

琵琶湖の南西部に広がる、大津市の市街地中心部に近い場所に、三井寺が所在しています。

 

三井寺が創建されたのは7世紀に大友氏の氏寺として始まり、9世紀には唐から帰って天台寺門宗宗祖になった円珍によって再興されます。

幾度と無く廃寺同然となってから再興を果たしてきたので、不死鳥の寺という異名をもちます。

 

大変に大きな境内にある、一つ一つの建築物を鑑賞してみましょう。

三井寺には4棟の国宝の建築物があります。

大門の正面にある金堂は、豊臣秀吉の正室だった高台院が、秀吉の意思を継いで、慶長4年(1599年)に再建したものです。

 

新羅善神堂は三井寺を守護する新羅明神を祀る神社です。

貞和3年(1347年)に建立され、足利尊氏の寄進によるものだとのことです。

勧学院客殿は慶長5年(1600年)の建築、光浄院客殿は慶長6年(1601年)の建築で、これらにはは狩野派の障壁画が描かれています。

 

そして重要文化財の建築物にも恵まれています。

東側の三井寺の入口にたつ、2階建て藁葺き屋根の大門は仁王門であり、もとは常楽寺に宝徳3年(1451年)に建てられ、のち江戸初期に徳川家康が三井寺へ寄進したものです。

 

大門北側の釈迦堂は食堂ともよばれ、16世紀末に平安京の清涼殿を移築されました。

鐘楼は「三井の晩鐘」の梵鐘を吊っている有名なもので、慶長7年(1602年)に鋳造がされました。

平等院鐘と神護寺鐘の鐘と並び称されている、日本三名鐘のひとつです。

 

閼伽井屋(あかいや)は慶長5年(1600年)の建築で、三井寺の名の元になっている起こりとなった霊泉「御井」が湧いているところです。

一切経蔵は室町時代の建物で、毛利輝元の寄進によって慶長2年に移築されてきました。

 

ひときわ目立つ三重塔は鎌倉時代末期から室町時代初期の建物です。

奈良県比曽寺の塔が、徳川家康によってこの場所に移築されています。

唐院は宗祖円珍の廟所と灌頂(道場)のある場所で、ここは三井寺では重要な位置を占めています。

 

というふうに三井寺は、歴史上の有名な人物に縁のある建物に満ちているのです。

ほかにも美しい日本庭園のある普賢堂庭園、江戸中期に建てられた百体の観音が治められた百体観音堂、日本三不動の1つ、黄不動(絹本著色不動明王像)など、数々の魅惑の文化財が目白押しです。

 

寺院を訪れるなら春の「三井寺夜桜コンサート」の時期もおすすめです。

桜の満開のなかでのコンサートが楽しめます。

秋になったら、紅葉の美しさに魅了されることでしょう。

 

三井寺周辺のおすすめグルメ

三井寺では境内にグルメスポットが幾つかあります。

広い境内を歩くときの楽しみにもなります。

 

開運そばは釈迦堂の北側で、総本山 圓満院門跡の横に位置するお蕎麦屋さんです。

開運とある通り、食べるとご利益を得られるという触れ込みです。

かけそば、天ぷらそば、きつねそばなど美味しいそばを味わって運気をアップさせていきましょう。

 

ふじの木茶屋は三井寺境内の南方、圓城寺観音堂や長等神社のあたりにある茶屋・蕎麦屋です。

2015年9月に新しい店鋪にリニューアルしています。

 

ざる、たまご、きつね、天ぷらなどのそば・うどんメニューが中心です。

南側の長等神社の横からも店鋪に入れます。

 

れすとらん風月は、三井寺の大門前にあるレストランです。

名物のそばをはじめとして、山菜弁当、比叡ゆば御前など、様々な材料をつかっているお料理、各種のおべんとうなども購入できます。

 

三井寺周辺のおすすめホテル

三井寺の近隣には、大津市中心部方面にもアクセスのよい、各種の宿泊施設があります。

 

琵琶湖ホテル

琵琶湖ホテルは、琵琶湖の湖畔に面した場所にある、大津市ではもっとも有名な観光ホテルです。

 

客室は全室が琵琶湖のレイクビューが可能な部屋となっています。

料理は高級食材をつかったレストランがあり、琵琶湖の景色を眺めながらお湯を楽しめる天然温泉大浴場「るりの湯」は宿泊の目玉です。

 

琵琶湖ホテルのそばには、大津湖畔なぎさ公園や浜大津アーカスといった名所もあるので、市街地の観光は充実したものになります。

 

ホテルブルーレーク大津

ホテルブルーレーク大津は、京阪線の浜大津駅からは徒歩1分という好立地にあるホテルです。

 

市内の中心部にあって各方面にアクセスがよく、三井寺までもわずか1キロの距離です。

このホテルはなにしろ宿泊料金が他のホテルに比べて安いというのは、最大の魅力になります。

 

植木屋旅館

植木屋旅館は、三井寺境内南方の上り口、長等神社山門前に位置している旅館です。

 

三井寺からはもっとも近い場所の宿泊施設になります。

春には子持ち鮭の煮つけや、秋には大鮎の甘露煮といった、手作り料理のメニューを味わうことが出来ます。

観光名所が周囲をとりまく植木屋旅館に宿泊してみましょう。

 

三井寺まとめ

三井寺は奈良時代の7世紀からの歴史が、いまなお息づいている寺院です。

歴史の教科書に登場するようなな人物が、三井寺には深くかかわり、数々の国宝や重要文化財の建物が、その記憶を留めています。

 

三井寺に訪れたら過去の偉人たちの触れたものに出会える、そう考えると大津市の観光旅行では訪れておきたいスポットになります。

勿論境内のグルメも堪能して楽しい旅にしましょう。

中心部のホテルなどに1泊2泊と宿泊して、市内の観光スポットを巡ってみたいですね。