東京の池上本門寺は日蓮入滅の由緒ある寺院

東京池上本門寺

池上本門寺は日蓮宗大本山長栄山池上本門寺(ちょうえいざんいけがみほんもんじ)が正式名称。

 

ここで日蓮聖人が亡くなりました。

ここは郷主である池上宗仲公の館だったのですが、この方が日蓮聖人が亡くなった際にお寺を建立するための場所を提供したのです。

その為、池上本門寺と称されるようになりました。

 

この名称には「法華経の道場として長く栄えるように」という日蓮聖人の思いが込められているのだそう。

毎年行われているお会式法要は、10月11~13日の3日間に亘り日蓮聖人の遺徳を偲ぶ行事のこと。

多い時には30万にも及ぶ人々が一堂に会するというのですから、驚きです。

 

さて、池上本門寺での見どころをご紹介しましょう。

まずは総門から。

ここはお参りする誰もが最初に通過する門です。

潜る際には心を無にして清らかな状態で通過することが望まれています。

戦災を免れた大変貴重な姿を残しています。

 

この先には此経難持坂を登ります。

これは法華信者である加藤清正公が寄進したもの。石段を登る際の苦しさを苦行の辛さに例え、登り切ることの尊さを表しています。

 

登り切った後には、仁王門が姿を現します。

本瓦葺の重層門ですが、これは空襲の後に再建されたもの。

ここから本格的に池上本門寺の中心部へと入って行きます。

 

右手には長栄堂があり、ここには池上本門寺の守護神が祀られていて、家内安全・商売繁盛・厄除け・虫封じなどの御祈祷が行われる場所でもあります。

 

大堂は空襲で焼け落ちてしまった為、全国の信徒や関係寺院からの寄付を以て昭和39年に完成。

鉄筋コンクリート造りの堂々たる構えになりました。

内陣の中央部に日蓮聖人の御尊像が安置されています。

 

更に奥には、本殿、日蓮聖人の御荼毘所である多宝塔などが奥へと広がっています。

歴史に纏わるエピソードを学びながら、是非足を運んでみてください。

 

また、この池上本門寺では人生相談を受け付けています。

ただし、「世にも不思議」なことを期待してはなりません。

身近な人間関係での悩み、揉め事などで困っていたら、まずは打ち明けることからはじめませんか。

 

歴たる修行を行った僧侶の皆さんや弁護士の方々が、その分野に沿ってアドバイスをしてくれます。

そして、ここでの人生相談はメールや電話ではできません。

お顔を見ながらお話を進めていくので、そのつもりで。

 

申込みは随時行っているので、まずは電話をしてどのような相談事なのかを説明します。

その後に訪問日時を決めて、相談員を見繕ってくれるという段取りになっています。

 

池上本門寺周辺のおすすめグルメ

境内にあるレストラン松濤園櫻は、朗峰会館一階の松涛園を眺めながらゆっくりと賞味できる点が魅力です。

中でも焼き豆腐に黒胡麻をかけた引き摺り豆腐(ひきずりとうふ)は日蓮聖人が好んだ味を再現しているもの。

 

ランチ、ディナー、カフェメニューと時間に合わせて使い分けでき、アルコールも提供しています。

予約をすれば本格的な会席もいただけます。

 

もっと気軽に一息つきたい人には、 お休み処がオススメです。

本堂を眺める位置にあります。

参拝途中に立ち寄るのに便利ですね。

蕎麦、うどんメニューを中心にご飯ものもあります。

定番スイーツであるぜんざいやわらび餅も人気のメニュー。コーヒーなどの飲み物だけでもOKです。

 

花峰というギフトショップでは、お持ち帰りできる池上本門寺ならではのグルメがあります。

池上本門寺のお茶請けとして出されているお山のお菓子、精進料理には欠かせない本門寺たくあん、はちみつ桜ジャム、精進アイスが名物。

その他のお土産品も品揃えが豊富です。

 

池上本門寺周辺のおすすめ宿・ホテル

朗峰会館

池上本門寺には宿泊するための朗峰会館があります。

敬虔な信徒を多く持つ為に、遠方から来た場合にも不便のないよう配慮がなされているわけですね。

 

一般の人も宿泊は可能ですが、規則がありますので厳守できる人でないと他の人の迷惑になるので、よく考えてから予約を取るようにしてください。

夜のお勤めは無く、入浴や夕食は自由に行います。

 

ただし、門限は9時と決められていて、それよりも遅くなる時には予め断っておく必要があります。

部屋でお酒を飲んだりタバコを吸ったりもできません。

 

そして、起床時間が4:45と早いです。

その後、5時過ぎに係の人がお迎えに来てくれるので朝のお勤めに案内してもらいましょう。

お勤めが終わると7:30から朝食をいただきます。

 

また、歯ブラシなどのアメニティはありませんから自分で用意する必要があります。

布団の上げ下げもセルフサービス。

利用したシーツなどは畳んでおくようにと注意があります。

 

部屋着は貸していただけますが、そのまま境内へ出たり散歩をしたりすることは禁止されているので気を付けましょう。

 

もしも「普通のホテルのほうが安心かな」と思ったら、蒲田エリアまで出るとホテルも多く予約するにも便利です。

 

池上本門寺まとめ

池上本門寺は、見応えもあり、境内での飲食も充実。

お土産も満足の品揃えで、そのうえ相談内容に沿ったアドバイスが可能な専門家による人生相談まで引き受けてくれます。

 

規則はあるものの清潔な宿泊施設も万全で、お勤めも体験させてもらえる。

もちろん、本格的な御祈祷も行っています。

日蓮聖人を祀る由緒正しきお寺ではありますが、なんともユニークな一面が垣間見られます。

 

都心で行きやすいという点も素晴らしく、機会があれば何度となく訪れたくなる。そんなお寺さんですね。