京都の神護寺は空海みずからが住職をつとめた古寺

京都神護寺

神護寺の紹介

真言宗の神護寺は、京都市右京区の愛宕山系の高雄山の中腹に建てられている寺院です。

神護寺には多くの建物や宝物があります。

かわらけ投げで厄除けのご利益を得るためにも訪れてみましょう。

 

この地には奈良時代に和気清麻呂が創建した神願寺と和気氏の高雄山寺という、2つの和気氏由来の寺院があったのですが、それら2つが天長元年(824年)に合併して創建されたのが神護寺です。

 

曲がりくねった国道162号線(周山街道)の山城高尾バス停を降りると、そこから神護寺境内までは長い石階段の道が続きます。

清滝川を渡ってさらに石階段の道を上がること徒歩20分、ようやく神護寺の境内にたどりつきます。

 

入口に見られる楼門は、両側に二天像を安置している立派なもので、元和9年(1623年)に建てられました。

金堂前にある入母屋造りの五大堂や、国宝の梵鐘が取り付けられている鐘楼、毘沙門天立像を安置している毘沙門堂なども、いずれも江戸初期の元和9年(1623年)に建立された建物です。

 

神護寺の本尊である国宝の薬師如来立像をはじめとして、日光・月光(がっこう)菩薩立像、十二神将立像、四天王立像などを安置している金堂は、意外と新しくて昭和9年(1934年)の建築です。

ほかにも和気公霊廟や多宝塔など魅力的で立派な建物がいくつも立ち並び、絹本著色十二天像六曲屏風などの重要文化財の宝物が数多くあります。

 

5月と10月には、多宝塔に安置されている五大虚空蔵菩薩像御開帳が行われます。

全てを拝観できないのは残念なことですが、それにしても相当に大きな寺院だと実感できます。

 

かわらけ投げという古来よりの遊びは、かわらけと呼ばれる土器の皿を投げ、厄除けを願うという遊びで、ここ神護寺がルーツであるということです。

厄除けかわらけは一組100円で寺院内で販売しているものを購入します。

 

かわらけを投げる場所には高雄名勝「錦雲渓」と呼ばれる、山林の景色が良い場所です。

そこから柵の向こうの崖下へとかわらけを投げる観光客が大勢います。

厄除けなどの願いをかけて、思い切り投げてみてはどうでしょうか。

 

境内は春には桜の花、夏には深緑、秋には紅葉、冬には雪景色と、四季の景色が美しい場所としても知られます。

京都市街地のはずれの山深い場所にある神護寺へ行くには、京都の中心にある京都駅前からの路線バスで高雄バス停までいき、そこから徒歩20分をかけてたどり着きます。

 

神護寺周辺のおすすめグルメ

神護寺へと続く参道では、お食事をすることができるお店がいくつか点在しています。

硯石亭(すずりいしてい)は、境内の楼門前の森のなかにある、オープンカフェ風の和食店です。

 

一番人気になっているのは名物のもみじ餅です。

京ゆばうどん、とろろそば、ニシンそばなどそばうどんメニューも味わうことができます。

 

高雄茶屋は硯石亭の手前にある和風の建物をした茶屋です。

各種のそば・うどんを食べられるほか、試してみたいのがもみじ餅です。

 

総本家よし廣は、参道沿いにある名物高雄だんごを販売している、屋台風のお店です。

いそべだんごも合わせて店内で食べてみましょう。

 

参道は長くて疲れてしまうので、こうしたお店で英気を養いたいですね。

 

神護寺周辺のおすすめホテル

神護寺近くで利用できるホテル、近隣でのおすすめ旅館などをまとめました。

 

高雄観光ホテル

高雄観光ホテルは、神護寺のもっとも間近に位置する観光ホテルです。

 

神護寺近くの清滝川と森林に面した客室は、全室が和室でストレス解消には好都合です。

お風呂は地下水を汲み上げて沸かしていて、軟水のお湯は肌がつるつるになると評判です。

 

夏には川床料理、冬には温かいイノシシのぼたん鍋など、季節ごとに豪華なメニューが登場します。

 

もみぢ家

もみぢ家は国道162号線のバス停前にある料亭旅館です。

本館と別館川の庵では、趣向が異なっています。

 

落ち着いた印象の和室と洋室があり、夏は清滝川に面したお部屋での川床料理と、すきやき・しゃぶしゃぶなどが楽しめます。

お風呂は高雄の山林の景色が目の前に広がる、展望半露天風呂が各種揃えられています。

 

らんざん

京都嵐山ご清遊の宿らんざんは、右京区嵯峨の嵐山の渡月橋前にある和風旅館です。

 

客室は和室と洋室のタイプがあり、朝食はバイキング形式、夕食は京都らしさいっぱいの会席料理が待っています。

美しく造られた中庭があり、大浴場光明石の湯では、天然鉱石を使ったお風呂で神経痛やリウマチなどにも効果を発揮します。

 

嵐山から神護寺までは多少距離がありますが、車や嵐山のレンタルサイクルで訪れてみても良いでしょう。

 

神護寺まとめ

神護寺は和気氏が起こした、奈良時代からの歴史の長い寺院です。

 

神護寺の境内までの参道は、長い石階段が続いていますが、途中にある幾つかの茶屋が、疲れた身体を癒やしてくれる場所になるでしょう。

 

境内には数多くの建物が立ち並び、さまざまな宝物に出会うことができます。

とくに厄除けのご利益を得られるかわらけ投げは、是非試してみたくなります。

 

神護寺の近隣にはホテルと旅館があり、宿泊をして食事などを楽しみつつ、神護寺を訪れるという観光旅行もおすすめです。